月光にいのち死にゆくひとと寝る

橋本多佳子のこの句が ページをめくるとでてきた
「百人一句」

壮絶な美しさのとおりの人生を生きた人なのだろうと思う

この時代 女は束縛される家庭人だった

現在とは ずいぶん違う

わたしなど 家族こそいないものの
ゆったりとした暮らしなんて ほどとおい

お部屋に おおきな冷蔵庫もあるのに はいってるのは
期限のきれた調味料と コンビニで購入したヨーグルトとアイスクリームくらい

おうちでしてることといったら 洗濯と お風呂と 眠るのと 着物の倉庫でしかない
これじゃ 家庭人にもなれやしない
こんな暮らしが もう3年ほどつづいていて
これからも しばらくはそうなんだろうと思う

かつて 一人暮らしのなかで
掃除も好きになったし
ご飯をつくって 一人で食べるのも 友人を招くのも好きだったし
食器なんて 30人分くらい集めていた
それも てづくりの作家ものばかり

これが 先日 よっぱらった妹が倒してしまって
全壊した

妹は 翌朝にずいぶんと落ち込んだもようであるが
わたしは ま しかたないなあ と あまり気にしていない
たしかに 貴重な品々であったし 愛していたし
大切なものだ

ものは壊れる

それが いまだったとは 
つくづく 神様もタイミングを選ぶものだ

月光にいのち死にゆく人の傍らで
こんなに冷静でいたのだろうか 多佳子も
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by books131 | 2004-05-17 21:09