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remoからのニュース

メディア・ジム公開ワークショップ — Media Gym : 道具をつくる身体をつくる

remoでは本年Media Gymと称して、次代を担う新進芸術家にメディア芸術家に求められる基礎的な諸技術の学習機会を提供するワークショップを行ないます。近年ますますブラックボックス化・パッケージ化される「商品」に依存せず自分で出来るものは手ずからつくる力、いわばメディア芸術家の「基礎体力」の向上を目指すのが、Media Gymのもくろみに他なりません。公募により選考された参加アーティスト3組は、すでに各々これまでの活動の枠をこえるあらたな試行錯誤をremoとともに模索してきたところです。そこで今回、その中途報告をかねてMedia Gymにおける試みのプレゼンテーションを行ない、とくに話をきいてみたい講師を招待し、トークセッションの形でみなさまにもご覧いただく機会をもつこととなりました。
皆さまのご参加を心よりお待ちしています。


●ワークショップ1●

12月3日(土)15:00-17:00
今福龍太(人類学者・批評家)× contact Gonzo

“山サーフィン”をしたい。その一言からcontact Gonzoが踏みだした未知の領野。サーフィンは映像の世紀=20世紀的な運動であったともいわれる。サーフィンの本質が「波になる」ことであるなら、大地をサーフすることは可能なのか?遊びとはなにか、スポーツとはなにかを問うてきた人類学者に、ある行為がいかにしてジャンルとして成立するのかを問いかける。


●ワークショップ2●

12月4日(日)15:00-17:00
遠藤水城(インディペンデント・キュレーター)× ROGUES’GALLERY

シトロエンに音響機器を載せてクルマの“音”を増幅し、移動する速度そのものの轟音を響かせてきたROGUES’GALLERY。
移動機械vehicleそのものをつくることは出来ないのだろうか?農民車のDIY文化がある淡路島における周到な調査をふまえて、彼等はいよいよ制作にかかりはじめた。現在、滋賀県で農作業を実践するキュレーター遠藤水城とともに語る。


●ワークショップ3●

12月17日(土)13:00-17:00 
内田聖良

世界でもっともシンプルなFMトランスミッター、微弱電波を利用したラジオ発信器をつくるワークショップ。
かつてremoでは、電波メディアによる表現の可能性を探索するため実施したことがあった。
今回は、メディア技術の“間違った使い方”を発見したいという内田聖良が講師となって、中高生を対象にワークショップを行なう。
The original idea: Tetsuo Kogawa http://anarchy.translocal.jp/radio/micro/howtotx.html

(ワークショップ3のみ)
*定員:5名 (要事前申込)
*参加費:無料
*参加資格:なし(ただし中学生・高校生を優先させていただきます)
*申込方法:住所、氏名、電話番号、e-mailを明記のうえ、mg@remo.or.jpまでお申し込みください。


*会場(全ワークショップ):
コーポ北加賀屋(大阪市住之江区北加賀屋5-4-12/大阪市営地下鉄 四ツ橋線「北加賀屋」4号出口より約5分)


*プロフィール

今福龍太(いまふく りゅうた)
人類学者・批評家。東京外国語大学教授。サンパウロ・カトリック大学客員教授として映像論/偶景論のセミナーを随時担当。また、群島という地勢に遊動的な学びの場の創造を求めて2002年より巡礼型の野外学舎〈奄美自由大学〉を主宰。
著書に『荒野のロマネスク』『クレオール主義』『ここではない場所』『ミニマ・グラシア』『ブラジルのホモ・ルーデンス』『群島-世界論』など多数。
最新刊に『レヴィ=ストロース 夜と音楽』(みすず書房)『薄墨色の文法』(岩波書店)。

遠藤水城(えんどう みずき)
インディペンデント・キュレーター。1975年札幌生まれ。2004年九州大学博士後期課程満期退学。
Art space tetra(2004年-/福岡)、Future Prospects Art Space(2005年-/マニラ)、遊戯室(2007年-/水戸)などのアートスペースの設立に携わるほか、ARCUS Projectディレクター(2007-2010年)、「福岡アジア美術トリエンナーレ2009」協力キュレーター、「ヨコハマ国際映像祭2009」キュレーターなどを歴任。
共訳書にジェイムス・クリフォード『ルーツ―20世紀後期の旅と翻訳』(月曜社)、インタビュー集に『アメリカまで』(とんつーレコード)、編書に『曽根裕: Perfect Moment』(月曜社)がある。


*「メディアジム」参加アーティスト

contact Gonzo(コンタクト ゴンゾ)
2006年結成。contact Gonzoとは、集団の、そして方法論の名称、つまりローファイなスパークでもある。
朦朧としながら「痛みの哲学 接触の技法」を謳い、独自の牧歌的崇高論を構築。つまり殴り合ったり、坂を落ちたりする。
その過程で、森の中でカメラを破壊しながら、誰よりも自分たちに近づく手法「the first man narrative」を開発し、インスタントカメラで大量の写真撮影をおこなう。
現在、事務所を自分たちで作りながら、「遅い戦車」や「山サーフィン」を開発中。
現メンバーは塚原悠也、三ヶ尻敬悟、加藤至、金井悠、松見拓也、小林正和の6名。
http://contactgonzo.blogspot.com/

ROGUES’ GALLERY(ログズギャラリー)
1993年に浜地靖彦(70年大阪生まれ、大阪芸術大学卒)と中瀬由央(71年兵庫生まれ、大阪芸術大学卒)により結成されたアーティスト・ユニットの名称。
音響システムを組み込んだ自動車によるドライブ・パフォーマンスなどを行い、06~07年には全国16の美術館などでツアー。
08年国立国際美術館にてソロ・イベント。ドライブ・パフォーマンスのほか映像作品も制作し、大原美術館、広島市現代美術館、国立国際美術館、高松市美術館に収蔵されている。
http://roguesgallery.jp/

内田聖良(うちだ せいら)
美術作家・フリーター。1985年埼玉県生まれ。情報やイメージについての構造を視覚だけでなく様々な感覚で知覚すること、その感覚を鍛えることをテーマに、インスタレーションやパフォーマンスの方法で制作を行う。
近年は特に専門化されたメディアに対して素人が介入するための場の制作と日常的な行為を行っている。
AAF2011参加企画「秋葉原ネットワーク」メンバー。2010年からはんだごてを握りはじめる。
http://siruchd.web.fc2.com/


文化庁委託事業「平成23年度次代の文化を創造する新進芸術家育成事業」
制作: remo[NPO 法人記録と表現とメディアのための組織]

by books131 | 2011-11-19 17:29 | イベント転載