『ケア・支援補助金』制度の創設で、釜ヶ崎のまちを大きくステップアップさせよう!

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『ケア・支援補助金』制度の創設で、釜ヶ崎のまちを大きくステップアップさせよう!

~提案とアクションの起点の一つとなる夕べ~


ゲストスピーカー:鈴木 亘(すずき・わたる)学習院大学経済学部教授
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居宅保護者があいりん地域だけでやがて1万人にも近づかんとする新しい時代に入りました。
こうなれば発想を大転換。さまざまな民間支援団体が余儀なくされて無償で行っているさまざまな支援活動にも『ケア・支援補助金』をつけさせれば、多様性に満ちた、地域総ぐるみのサポート体制をつくれます。さまざまな効果をもたらす画期的な新制度だと思います。
この制度、以前からあちこちで構想はされてきましたが、ついにそれが政権交代によって、政府・市民社会・地域住民のみなさんに対して提案し、内容を深め、実施を求めていく環境が成熟したようです。
まずは『ケア・支援補助金』制度を福祉経済学の立場から提唱しておられる鈴木亘先生のお話で理論武装。先行体験をしている更生施設・救護施設の方々にヒントをもらい、同種の提案をすでに行っているNPO法人釜ヶ崎支援機構やホームレス支援全国ネットの具体案も紹介しながら、この「ひろば」を大きなアクションの起点の一つにしましょう。
(⇒もう少し詳細な趣旨説明が下段にありますので、ぜひそこまで読んでほしいです)


なお、日程は本来の第2火曜日ではなく、東京からお見えになる先生のご都合で1日繰り上げます(12月7日=月曜日)。くれぐれもお間違いがないようにお願いいたします。
参加予約など要りません。どなた様もお気軽にご参加ください。

*先月の「ひろば」での鈴木先生によるお話「ベーシック・インカムとベーシック・インカマ(釜)」はたいへん好評でした(追って発信)。今月の企画はそこからも派生しています。


▼2009年12月7日(月)(18:00時開場)18:30~20:45
⇒本来の第2火曜日ではなく、1日繰り上がっています。ご注意ください。
▼西成市民館 3階講堂
(西成警察署裏にある通称四角公園の西隣り)
▼共催:釜ケ崎のまち再生フォーラム
大阪市立大学都市研究プラザ(西成プラザ)
▼参加費:資料代として300~500円程度の寄付をいただければ幸いです。
日雇い労働者・野宿生活者・生活保護やそれに準ずる方々などは不要です。

▼お問い合わせ:事務局(ありむら)まで
Fax:06-6641-0297(ありむら宛てと明記)
e-mail: kama-yan●sun-inet.or.jp
URL : http://www.kamagasaki-forum.com

■ 鈴木 亘先生の紹介
ご専門は「社会保障論・医療経済学・福祉経済学」
⇒下段に先生の『ケア・支援補助金』創設案を抜粋引用してあります

ホームページ http://www.geocities.jp/kqsmr859/
ブログ http://blogs.yahoo.co.jp/kqsmr859


■ 提案趣旨の補足(長文で失礼)
釜ヶ崎はもはや、ベーシック・インカマ(釜)の時代。そのことを嘆く見方もあります。
しかし、発想の転換しだいで地域起こしにもなりえます。

▽必要なものは何でしょうか?
西成区で26,067人(9月末日現在)(前年同月23,061人)で、そのうちあいりん地域で1万人近くにも迫っている居宅保護生活者の人々一人ひとりに対するサポート(ケアや支援)です。これを実際にやるのか放置するのかで地域環境は天と地ほど違ってきます。そのことは、現在(ゆるやかなつながりも含む)サポートの中にいる居宅保護の人々とそうでなく孤立しがちな人々の違いを見れば明らかです。
切り札は『ケア・支援補助金』(仮称)の創設だと考えます。
(* なお、この2、3カ月の推移ではすでにあいりん地域や西成区はアパートが飽和状態に達し、浪速区へ、そこからさらに周辺区へとうねりが続いているようです)

▽『ケア・支援補助金』(仮称)とは?
現状は、釜ヶ崎にはせっかく支援団体が分厚く存在するにもかかわらず、どの団体も無償のボランタリー行為で切り抜けています。
たとえば、サポーティブハウス等では部屋代42,000円に食い込む形でしか実施できません。それでも実施しています。NPO等では事務費の節約などでサポート費用を捻出してまで実施しています。
さらには、家賃収入から自立のための支援費用を取れない場合は居宅保護当事者の(カツカツな金額であるはずの)生活扶助費から捻出しているところもあるようです(これは簡単に貧困ビジネスにつながります)。
やればやるほど、支援団体の資金も個人も、当事者すらも、しんどくなるのが現状。何もサポートせず、家賃をまるまる受け取るだけのほうが「やり得」というのはおかしい。そもそも予算がついたサポートとは区役所のケースワーカーだけというのもおかしいですよね。ケースワーカー制度や民生委員制度だけでは追いつかないから、そういう無理をしているのに。
さまざまな民間団体がすでに実施している、あるいはこれから実施するサポート(高齢者層へのケアや稼働層への就労支援、つながりづくり)などにもきちんと別途のおカネが支払われるようにすべきです。
事態が放置され、そこへ「貧困ビジネス」と呼ばれるものがはびこるのはケアへの予算が組まれていないからであり、制度になっていないからではないでしょうか。
具体論。
新制度の下敷きとなりうる制度として、救護施設・更生施設などから居宅保護に移行した人々へのサポートに対して(たしか2年間限定ではありますが)支援費が出て効果をあげています。
これを、手を挙げ一定の条件を満たした民間支援団体にも援用する、というところから始める方法もあるのではないでしょうか。
財源は、鈴木先生も言われるように、<宿泊所の場合>矛盾の根源たる現状の「家賃込み」方式から「ケア&支援費分離」方式にして、ケアの有無(あればそのメニュー)に応じた金額に是正させていけば捻出もされやすいのでは。これにより「住宅扶助」は純粋な意味での住宅費となり、居住スペースの質や広さを評価して変化する仕組みに変えられます。

▽その効果
なによりも当事者のためになります。 
支援団体は人材の積極配置や育成ができますし、資金と人材の両面で組織基盤の強化につながります。この変化は大きいです。新しい支援団体も多彩に育つでしょう。
そうして、地域全体が安定し、生活保護のおカネが地域に落ちるようにすればヘタな公共工事よりも大きな経済効果を地域経済にもたらします。
(再生フォーラム創設以来の目標でもある)「老いても住み続けられるまちづくり」になります。
そうなれば連合町会の人々からも支持され、町会サイドでのまちづくりの動きと労働者サイドでのまちづくりの動きが合流し、地域総体がステップアップするでしょう。
日雇い寄せ場で生きてきた人々の「独特のつながり」を生かした味わい深い地域づくりがワンステージ引き上げられます。
全国的には、話題になっている「貧困ビジネス」の克服策となっていくでしょう。
当然、制度の悪用防止やケア・支援の質の確保という課題にも取り組む必要があります。


▽ ひろばを起点としたアクション
「まちづくりひろば」自体は運動体ではありません。その名のとおり、共有の「ひろば」として機能しています。
そこでまず鈴木先生の話を聞いての学習、そして議論による提案の深化作業をやります。

「ひろば」出席者のうち賛同した人が実行委員会などの組織(グループやネットワーク)をつくるもよし。釜ヶ崎のまち再生フォーラムとして「緊急アピール」するもよしです。最低、後者はやります。
釜ヶ崎支援機構やホームレス支援全国ネットなども同じような趣旨で動いています。

▽他にも提案をぜひ持ち寄ってほしい
今は政治も「(おカネは)コンクリートからヒトへ」という時代です。
めったにやってこないであろう有利な(もしかしたらたいへん短い?)時代です。提案の季節です。この好機を逃すべきではないでしょう。
たとえば、生活保護の手前に設立する「第2のセーフティネット」制度もかなり現実性が高まってきつつありますので、それとリンクできる補完事業案も筆者には思い浮かびます。
たとえば、現在の特別就労事業「特掃」は55歳以上の人対象で、生活保護等の人は外しています。そこで、稼働能力があるのに「全福祉」(生活保護のフル受給)になっている人を対象にして「半福祉・半就労」にもっていく(働く誇りと労働力を保全してもらう)特別就労事業はどうでしょうか。 
「フワフワくんの社会“軟着陸”支援」というか、長い人生設計を見据えたプログラムを備えた若年層対象の特別就労事業も「第2のセーフティネット」にリンクさせてつくり、職業生活体験面をもっと安定増強させてもいいのではないでしょうか。(思いつきと言われてもかまいません)
とにかく、いろいろ持ち寄っていただければ、この「ひろば」はさらに起点(の一つ)としての機能を発揮できるでしょう。

▼以下、鈴木亘教授がこの件についても言及されている論文『無料低額宿泊所問題をどう考えるべきか』から抜粋引用しておきます。くわしいことは当日。
>
<どのような対策・政策が必要か>
(中略)
これにより、住宅扶助費にケア・支援を「込み」にするという不透明な制度から、ケア・支援分を明示的に切り出すことにより、貧困ビジネスが起きにくい構造を作ることにもなる。
また、このケア・支援補助金は、ホームレスをアパート等の一般居宅に直接移行させ、居宅支援を行なっている支援団体も受けられるようにする。
そのほかの中間施設のアフターフォローにも一定程度使用可能なものとする。そのことによって、宿泊所が存在しない地域や宿泊所以外の手段で自立するホームレス・生活困窮者達の支援も促進されることとなる。

一方、住宅扶助については、むしろ、住宅の質の良し悪しで金額が変化する基準を設けるべきである。現行の住宅扶助は、質の悪いところも良いところもほぼ一緒であり、生活保護受給者が多い地域では、住宅扶助費の上限に、民間アパートの家賃が張り付くという不思議な現象が起きている。この問題は宿泊所も同様であり、「ケア・支援補助金」創設によって、純粋に住宅費用分だけとなった住宅扶助は、居住スペースの質・広さを評価して変化する仕組みにするべきである。
(後略)
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by books131 | 2009-11-23 19:09 | イベント転載