長居青春酔夢歌 nagai-seishun-yoi-yume-uta


『貧困問題』がクローズアップされる前の2007年2月5日、大阪市の長居公園。野宿労働者の暮らすテント村を大阪市は強制排除しました。強制排除には、多くの自治体労働者だけでなく、警備員や運搬要員として多くの派遣労働者やフリーターが動員されました。

このドキュメンタリー映画は、強制排除の3ヵ月前からテント村に住み込んだ監督が、野宿労働者の生活と労働、それぞれの個人史、強制排除との闘いと向き合って、写し撮ったものです。監督も含めてそこで暮らすみんなの息づかいが切り取られています。それは、強制排除反対の署名をしてくださった方や、テント村を卒業してアパート生活に移行した方など、たくさんの人の支えのなかで作られました。
不十分なところは多いだろうけれども、労働と生活、人と人のつながりの豊かさと貧困とが問われる今に投げかけるこの作品を、多くの人に観てもらいたいと思います。長居のテント村があと2年残っていたら…、大阪の世界は少しは変わっていたと、はっきりと思います。そんな日常の暮らしと、闘いがありました。

そして、夜回りや相談活動など、長居でのぼくらの闘いは、強制排除を越えた今も引き継いで取り組んでいます。そのちからにしていきたいとも思います。よろしくお願いします。

(以下、作品案内)

長居青春酔夢歌 nagai-seishun-yoi-yume-uta
―2007年2月5日、長居公園テント村はテントが強制排除されるなか、芝居をした。

(監督:佐藤零郎、制作:NDS中崎町ドキュメンタリースペース、65分。2009年山形国際ドキュメンタリー映画祭 アジア千波万波 正式招待作品)

上映日時:9月6日(日) 13:00~/15:00~/17:00~/19:00~(4回上映)
場所:もと飛鳥人権文化センター(阪急「崇禅寺」下車すぐ)
入場料金:1000円(資料代)
連絡先:080-3036-1147(佐藤)

「2007年2月5日長居公園テント村は、テントが潰されるなか芝居をした。」
この映画で伝えたいことは、この一文に凝縮されている。
その日、長居テント村はお昼になる頃にははじめから何もなかったかのように、跡形もなくなくなっていた。
しかし、なにかは、確実に浸透している。
1年前、同じ大阪市内のうつぼ・大阪城公園で強制代執行の現場でテントが潰されるのを撮影した。
テントを潰される中で私は何も感じずにいた。私は今潰されているテントが、誰のテントかも知らずに黙々と撮影をした。自分のテントが潰されているわけでもないのに、怒り叫ぶ人達を怪訝な目で見ながら。
その半年後、長居公園テント村が立ち退きを要請されているのを知った。いづれは強制代執行がくることは誰もが知っていた。
私は1年前のような、自分自身が何も感じていない映像は撮りたくないと思った。
単身長居テント村で生活しカメラを廻しだした。
公園でのテント生活の厳しさ、また路上生活はさらに厳しいこと、野宿生活者に対する侮蔑的な眼差し、長居テント村はコミュニティーみたいなものが形成され個々のつながりがあった。そこには自分と同年代の若者も集まっていた。なんとか生きながらえている人達がいた。
テントがいつ潰されるかもわからない不安な状況下で、私は長居テント村での関係も深まり、テント暮らしを半ば楽しみつつあった。
しかし、私はテントが潰される瞬間を待ち望んで撮りにきたのだった。自分のテントが潰されるのを怒り、泣き、叫ぶ人達をカメラで撮りに。
そして、彼らは私以上に知っていた、私が何をしにこの公園にきたのかを。
― 監督 佐藤零郎
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by books131 | 2009-09-05 21:25 | イベント転載