新年は風にのって運ばれてくる
窓を つよい風がたたいている
新年は風が運んできてくれるのだろう
今日は 午前中に原稿をすこし書いて
煮詰まってしまい 畑にいくことにした
着物のうえに パンツをはいて ひたすら変な格好で
でかけていく 赤い毛糸の帽子
雨にぬれた あぜ道はぬかるんでいる
枯れたススキ
曼珠沙華の葉だけが つやつやと緑で
こどものころ 段ボールを敷いて滑って遊んだ
池の表面も冷たい木の葉
山の景色もかわりなく 冬のまま
そんな情緒もふっとぶくらい
立ってられないくらいの強い風で
母とふたり こりゃ 飛ばされてしまう と
大根とにんじんと ほうれんそうと サニーレタスと
ルッコラと まな とかいう野菜とかを とって 籠にいれると
さっさと 退散する
父はゴルフにでかけていった
それから 母はおせち料理をつくりはじめ
また わたしは原稿を書き始め
また煮詰まって くりきんとんの さつまいもを裏ごしする
お昼ご飯をたべて
ネットにつないで メールチェックして
ほかの仕事のことを思い出したりする
近所の家から掃除機の音がする
門松や しめ縄が飾りつけられ始める
年越しって けっこう限界芸術かも と思ったり
今日はどこまで原稿がすすむかしら
*
昨日のパレードのことを 考えている
無名
アイデンティティの問題
連帯
消費
歩く
表現
愛
いまごろ わたしのあたまは パレードをはじめたのね
歩いているときは 先頭だし
いちおう声かけた側だがら いろいろ気もつかうし
あんまり考えることができなくて おわってから 考え始めたのね
頭のなかのパレード
by books131 | 2007-12-31 14:45