ホームレス自立支援法と社会保障制度

シンポジウム
 ホームレス自立支援法と社会保障制度

 日本のホームレス問題は、欧米諸国より10年遅く、1990年代に大きな社会問題となりました。大都市の寄せ場で現役の日雇い労働者が恒常的に野宿を強いられている状況が問題であった初期から、日本中の都市に野宿を余儀なくされる人が見られるようになり、さらに、2008年のリーマンショック以降は、ホームレス状態にある人は、中高年の男性に限らず、全年齢化しています。
 国による対策も進み、「ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法」が議員立法により制定されたのが2002年です。ホームレス自立支援法は、ホームレス状態にある人々の自立を「就職自立」と想定しており、これに沿って施策が展開されてきました。しかし、この「就職自立」を支援するという考え方は限界があったというのが、社会の大部分の評価です。考えるべきは、ホームレス状態を余儀なくされている人々の社会権保障であり、また、「自立」にしてもさまざまな形態を認めるべきであるということでしょう。
 ホームレス自立支援法は2012年で終了する予定であり、折しも、政府においては、社会保障制度改革も議論されています。ホームレス自立支援法の10年から得た教訓を、ホームレス自立支援法の今後と社会保障制度改革の議論にも活かすべく、様々な立場の方に議論していただきます。
 多数のみなさまのご参加をお待ちしています。


日時:9月4日(日曜日) 午後1時半~5時
場所:豊島区立勤労福祉会館大会議室(定員250名)

シンポジスト    早川 和男さん(居住福祉学会)
          中川 治さん(民主党衆議院議員)
          稲葉 剛さん(自立生活サポートセンター・もやい)
          垣田 裕介さん(大分大学)
コーディネーター  水内 俊雄さん(大阪市立大学)


参加費:500円(ホームレス状態や生活困窮の方、ホームレス資料センター会員は無料)
主催:ホームレス資料センター(文京区湯島2-12-2 瑞穂ビル402号室 info@homelessness-library.org)
     http://homelessness-library.org/
後援:ホームレス支援全国ネットワーク

* 事前の御申し込みは不要です




シンポジスト紹介
早川 和男さん
神戸大学名誉教授 日本居住福祉学会々長 1970年代以降、欧米の住宅事情を視察し、日本の住宅の貧しさを取り上げて「住宅貧乏物語」を著した。日本の人口が急速に高齢化している状況に照らして、高齢者や社会的弱者が安心して暮らせる住宅政策が打たれることを提案している。

中川 治さん
民主党衆議院議員 ホームレス自立支援議員連盟幹事長
大阪府議会議員時代から雇用問題にとりくみ、「障害者やホームレスの福祉雇用はすぐに100倍に増やせる」と、その実現に向けて議員連盟を結成し活動。「今こそ、お金より仕事の福祉が必要。国のさまざまな事業をホームレスや障がい者など社会的支援が必要な人たちの自立就労の場として活用できるよう法律を作る。」

稲葉 剛さん
自立生活サポートセンター・もやい理事長。1990年代初頭、東京新宿に屋外で寝る人が急増したときから、ホームレス支援に携わり、2006年には、住まいの貧困ネットワークも立ち上げ、「ハウジングプア」を著した。政府の「社会保障と税の改革」会議の議論にホームレス支援の立場からの意見を述べる。

垣田裕介さん
大分大学大学院福祉社会科学研究科准教授 ホームレス支援全国ネットワーク理事 大阪府立大学大学院時代から釜ヶ崎をはじめとするホームレス問題の現場に通い、2010年にはホームレス支援全国ネットワークの「広義ホームレスの可視化と支援策に関する調査」委員を務めた。また、今年、著書、「地方都市のホームレス - 実態と支援策」を出版した。

水内俊雄さん
大阪市立大学・都市研究プラザ教授 ホームレス支援全国ネットワーク理事 1990年代よりホームレス問題に着目し、数々の調査を行なった。全国レベルの調査は、人権団体「虹の連合」による「もう一つの全国ホームレス調査―ホームレス『自立支援法』中間年見直しをきっかけに」(2006―2007年)と「広義ホームレスの可視化と支援策に関する調査」(2010年)である。

特別報告:新沼鉄也さん(仙台ワンファミリー)
東日本大震災後、ホームレス支援団体である仙台ワンファミリーも多くの団体と協力し、被災者の支援に携わっている。物資輸送・配給はもちろん、仮設住宅の見守りも開始した。 新沼さん自身は、故郷の町に物資配送センターも設置した。
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by books131 | 2011-09-01 17:14 | イベント転載