「すぐそこにある貧困 -かき消される野宿者の尊厳 」

小久保哲郎・ 安永一郎編
「すぐそこにある貧困 -かき消される野宿者の尊厳 」
法律文化社
A5判、 270頁
発行年月:2010年10月
定価 :2,415円(税込)
ISBN :978-4-589-03307-9
本の説明
いまや貧困問題は「すぐそこにある」ものになった。しかし、どこか他人事とされが
ちな野宿者問題。代表的な訴訟を当事者・弁護士の視点から描き、リアルな現実とし
て再構成する。

目  次

はしがき
序 章 野宿生活の実態
◆ 野宿問題・その現状と課題 生田武志  
「野宿者」という言葉/09~10年の野宿の現状/拡大した「不安定雇用→失業→貧
困→野宿」パターン/「唯一のセーフティーネット」としての生活保護/襲撃・排
除・健康/カフカの階段/セーフティーネットの現状/セーフティーネットの綻びに
入り込んだ「貧困ビジネス」/自殺か刑務所か野宿かという「究極の三択」/これか
らの日本

第Ⅰ部 裁判からみる野宿者問題

第1章 林訴訟――稼働年齢層に対する生活保護の適用
〔支援者の視点〕生活保障のための闘い 藤井克彦  
名古屋での支援活動と林訴訟の背景/林さんとの出会い、林さんの決意/支援運
動の展開/振り返り/おわりに
〔法律家の視点〕すべての人の生存権保障を実現するために  森 弘典  
はじめに/出会い/第一審判決/控訴審判決/上告審での闘い/上告審判決を
どう見るか/今後の課題
第2章 佐藤訴訟――野宿者にも居宅を
〔支援者の視点〕釜ヶ崎の野宿者と裁判を共有しながら    加藤亮子  
佐藤さんの揺るがぬ意志に支えられて/提訴当時、大阪市では……/生活
保護の誤解を打ち破る/長すぎる裁判とその後
〔法律家の視点〕路上からアパートへ            小久保哲郎 
前哨戦/収容保護主義への挑戦
第3章 自立支援法の課題――生活保護制度と自立支援システムのはざまで
〔支援者の視点〕自立支援センターの役割と課題       奥村 健  
生活保護法とホームレス自立支援法/施設の仕組み、役割と問題/施設主
導の施策転換/現在の社会状況と最後のセーフティーネットのあり方
〔法律家の視点〕新宿七夕訴訟                戸舘圭之  
「ホームレス」は生活保護を受けられないのか/訴訟に至る経緯/本件訴訟の
争点/おわりに
第4章 住民票訴訟――市民社会からの排除
〔当事者の視点〕公園に住みたいわけではない        山内勇志  
公園での生活/住民票の移動/裁判/訴訟支援の状況
〔法律家の視点〕公園を住所に               永嶋靖久  
裁判はなぜ起こったのか/裁判はどのように進んだのか/判決はどのようなも
のだったか/裁判は何を後に残したか
第5章 靭公園・大阪城公園訴訟――強制立ち退き
〔当事者の視点〕「何かええ方法がみつかったはずや」    大和重雄〔仮名〕 

野宿生活に至る経緯/公園での生活/強制立ち退き
〔法律家の視点〕排除への抵抗               石側亮太  
はじめに/提訴に至るまでの経緯/訴訟の経過/問題点
コラム1 路上の「初夜」 湯浅 誠 

第Ⅱ部 さまざまな野宿者問題

第6章 野宿生活者がかかえる法律問題
◆ 路上弁護士による法的支援
大橋さゆり・浮田麻里・小久保哲郎・普門大輔 
野宿者プロジェクトチームの誕生/法律相談ニーズは借金にあった/借金問題の解決
/勝手に縁組、勝手に借金/囲い屋という新たな問題
第7章 法律扶助制度
◆ 法律家が野宿者支援するため 安永一郎  
「ホームレス自立支援法律扶助事業」の生成と発展/生活保護申請と法律扶助
/日本司法支援センター発足後の法律扶助/民事法律扶助事業の抜本的改革の必要性
第8章 世界の「ホームレス」問題
◆ 各国の現状と支援に学ぶ
中村健吾・福原宏幸・小池隆生・全泓奎・コルナトウスキ=ヒェラルド・垣田裕介 
欧州のホームレス問題とFEANTSA/フランスのホームレス問題/アメリカ
のホームレス問題/韓国のホームレス問題と居住支援/香港のホームレス問題
コラム2 野宿生活とお酒 三好弘之 
あとがき
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by books131 | 2010-10-14 18:20 | イベント転載